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パンデミック・ドリーム?

ブログ 2020.05.12

 夢の内容は、起きている間の感情と関連していることが、科学的に示唆されています。象徴的で奇妙な夢には、強烈な記憶や日々の心理的ストレスを、潜在意識のなかだけで安全に和らげる効果があります。そして、悪夢、良くない夢は、起きている間には自覚していない不安を知らせる危険信号のようです。
 新型コロナウイルス感染症により、多くの人々が自宅にこもっています。そのために、普段の環境や日々の刺激がなくなり、「インスピレーション」が不足するせいで、潜在意識が夢のテーマを過去の記憶からたくさん引き出すことになっているようです。パンデミック・ドリームが、ストレスや孤立、睡眠パターンの変化によって、通常の夢とは一線を画す否定的な感情の渦に彩られた夢になるようです。
 「我々は通常、激しい感情、特に否定的な感情を、レム睡眠や夢を利用して処理しています。今回の新型コロナウィルス感染症が、多大なストレスや不安を生み出していることは明らかです。」と、米ボストン大学医学部の神経学の夢の専門家は話しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックのさなか、孤独やストレスが高まるせいで、夢の内容が影響を受けたり、夢を覚えていることが多くなったりしている可能性があります。例えば、不安や運動不足は、睡眠の質を低下させますが、頻繁に目が覚めれば、思い出せる夢も増えて、表に出なかった感情や前日の記憶も、夢の内容や夢の中での感情的な反応に影響する可能性があるようです。
 リヨン神経科学研究センターの研究によると、今回のパンデミックは、夢を思い出せる回数を35%以上増加させ、悪い夢を通常より15%以上増やしていると言っています。また、イタリア睡眠医学会の研究では、感染拡大のさなかに閉じこもり生活を強いられたイタリア国民の夢を分析したところ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状と同じような悪夢や頻繁な目覚めを経験していると発表しています。これらの研究の結果から多くの人が、新型コロナウイルス感染症に影響された夢を見る可能性が高いことが考えられます。
 できるだけ昼間に身体を動かして、睡眠の質を下げないようにすることが重要です。
by 頃僕来
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