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　日本は、平均寿命では、世界でもトップクラスの成績ですが、残念ながら健康寿命とのギャップでの比較でも、トップクラスにあります。平均寿命が長いから仕方がないと考える方もおられると思いますが、不自由な状態が長く続き、たいへん苦痛な時間を過ごすことは幸福と言えないと思います。平均寿命より健康寿命を延ばすことが、幸せな時間を過ごすポイントになると思います。
　そして、健康寿命を延ばすためには何を心がければ良いかを教えてくれる“生き証人”は、たくさんいます。その一人で、今も週4日勤務を行う常勤医のI（87）氏は「運転」が趣味であり、87歳になっても変わらず元気です。施設側から「先生、もう歳なんだから休んでください」と言われて、今は週4日勤務ですが、3年くらい前までは自分の車で通勤していたけれど、それも「先生、もう87歳ですよ。何かあったら責任を問われます」と諭されて、今ではタクシー通勤になっています。ご本人は「何歳まで医師を続けるかなんて、全然考えていません。ただ、自分で食べられなくなれば、身体がもたないので、辞め時なのだと思います。」と言っています。
　好きなことをやるのが健康には一番良く、車は脳の活性化にも繋がります。免許返納については「高齢者の活動範囲を狭くし、脳の働きを低下させる一因となります」ので、ご自身が怖いと思えるまで、考えなくて良いと思います。特に、身体の状態に留意し、安全運転を心掛けて、安全装備された車を選んで対策することで事故は回避できると思います。安易な延命治療を選択せずに、人として穏やかな最期を迎えることを意識し、身体に加えて心が健康であるためには、日常生活を楽しんで生きることが大事だと思っています。心身一如と言う言葉ある通り、心と体は一体です。周囲の方も高齢者というだけで、勝手な限界、制限をしないようにしてあげていただきたいと思います。そして、加齢はしても、老化はしないように努めたいですね。
by　我他老

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