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感染症に鎮痛剤、注意!?

ブログ 2021.04.08

 感染症のときに解熱効果や鎮痛効果がある薬剤のNSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛薬)は、良くないという研究、否定的な報告が多くあります。例えば、インフルエンザや敗血症(感染症により生命を脅かす臓器障害が引き起こされる状態)の際にはNSAIDsは使用しない方が良いと言われています。
 動物実験では、インフルエンザに対して解熱剤を使用した方が使用しない場合と比較して1.34倍死亡率が高かったとする報告があり、ヒトに対する影響についても現在臨床研究が行われておりますが、同様の結果、またはそれ以上の可能性も推測されています。そして、敗血症の患者に解熱薬を使用した場合に死亡率が高くなったというヒトでの報告もあります。ロキソニンやブルフェンなどが代表的なNSAIDsの商品名で、消化性潰瘍、腎障害などの副作用が多く、注意が必要です。
 そして、新型コロナウィルス感染症に対しては、フランスのヴェラン保健大臣がツイッターで「新型コロナウイルス感染症に罹ったらイブプロフェンなどの薬を飲まないように」という趣旨の発言をしました。この発言は、感染早期にNSAIDsを飲んだ後に数例の若い新型コロナ患者が重症化したという報告があったからのようです。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は細胞のアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)受容体を介して標的細胞に結合し侵入することが分かっています。「NSAIDsが体内のACE2を増やし、これによって新型コロナウイルスの感染が増強されるのではないか」、また、「抗体の産生も抑制してしまうのではないか」という研究もあったことから、新型コロナに対してNSAIDsは使用しない方が良い、という風潮になっています。
 韓国からのデータベースを解析した報告では、入院する前の7日間にNSAIDsを飲んでいた新型コロナ患者は、NSAIDsを飲んでいなかった人よりも死亡、ICU入室、人工呼吸器の使用が1.5倍増える、という結果を報告しています。ロキソニンやロキソプロフェンなどのNSAIDsは薬局などで手に入りやすい薬剤ですが、特に熱の原因が感染症と分かっている場合には、使用には注意が必要です。
by ベクトル
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