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おならとたんぱく質

 「おなら(放屁)」とは肛門から出るガスのことですが、食事や呼吸などを通じて体内に取り入れられる他、食事で摂取したものが腸内細菌によって分解される際などに発生します。おならの成分の大半は窒素で占めており、その他に酸素、二酸化炭素、水素、メタンを少量含んでいます。おならというと悪臭の印象がありますが、大半が窒素なので健康的であれば無臭であることが多いです。そして、個人差がありますが、気がつかないうちにおならは出ています。1日の平均的なおならの回数は7~20回程といわれており意識外で出ていることも多い様です。
 人の腸内には、およそ1000種類、100兆個の細菌が生息していると言われていますが、大きく分けて3種類のグループに分けることができます。善玉菌、悪玉菌、そのどちらでもない日和見(中立)菌です。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の両方の作用で働きの多い方に傾く傾向があります。善玉菌はオリゴ糖や食物繊維をエサとして、腸内でそれを発酵させて自分たちのエネルギーや人の身体に有益な物質を作ってくれる作業の中で、ガスを発生させます。この時発生するガスは二酸化炭素がほとんどで、臭いはほぼありません。
 一方、悪玉菌はたんぱく質や脂質が中心の食事を多くとることや、不規則な生活、便秘などが原因で増殖します。悪玉菌の一つであるウェルシュ菌などがタンパク質を分解すると、アンモニアやスカトール、インドールという成分を発生させます。これらの成分は少量でも強いニオイを発するため、おならが臭くなる原因となります。おならが、無臭ではなく悪臭の原因の多くが、タンパク質と腸内細菌の関係に因るモノと考えられています。
 お肉の食べ過ぎや焼き肉の翌日におならが臭いという経験があるかと思います。それはタンパク質の過剰摂取で腸内の悪玉菌が増殖しているサインです。日頃からおならが臭う方は、動物性のタンパク質などの摂取を減らして、野菜などで食物繊維やたんぱく質を摂るように心がけてみてください。
by 筋太郎
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