お腹をへこませるためにせっせと腹筋運動を行っているのに効果が出ないと嘆かれている方は多いようです。残念ながら、腹筋運動でお腹は凹むことはあまり期待できません。運動を全くしていない人で、お腹が飛び出している人なら、ある程度のサイズダウンは期待できます。しかし、腹筋運動だけでは、ウエストがスリムになって、弛んだお腹が引き締まるなどという効果はあまり期待でません。そして、腹筋運動での消費エネルギー量は、思っている以上に少ないので痩せる効果も低いと思われます。特に、女性が気にする「ウエストのくびれ」は腹筋運動だけではなかなか獲得することは難しいと思われます。効果的にくびれたウエストを獲得したいなら、肩甲骨周辺の筋肉の働きを活性化することです。肩甲骨の働きが悪くなると姿勢が悪くなります。重力に対して身体を引き上げる働きが低下してしまいます。引き上げる力が弱くなると上体が腹部を圧迫させることになるので、お腹が出っ張ってきます。また、そんなにお腹の出っ張りがなく、もう少しウエストを細くしたい方には、腹筋だけを鍛えても、腹部周辺の筋肉が発達して、ウエストが大きくなる可能性もあります。
　ウエストを細くしたいのなら、お腹にパッドを当てて電気でブルブルするような商品を通信販売やメディアの口車に乗ることなく肩甲骨周辺の働きを活性化してください。当方に通っておられる方の中には、体重が1㎏増えたのにウエストが7㎝以上も細くなったという方もおられます。姿勢が良くなることでお腹への圧迫、負担が減ったことで、起こる現象です。試しに、お腹周りを計測するときに肩甲骨を中央に寄せてみてください。肩甲骨を中央に寄せない時と比べてサイズダウンが確認できるはずです。
　また、背中の筋肉は大きいので、動かすと消費エネルギーも腹筋運動よりは大きくなります。そして、肩甲骨の働きがよくなると身体はたいへん動かしやすくなるので、日常生活での活動量も増えてきますから、食事の量を増やさないようにするだけで体重減少にもなります。ウエストのサイズダウンを考えておられるなら、腹筋運動だけでなく、背筋運動（特に肩甲骨周辺の筋肉）も行ってくださいね。
by 筋知良

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