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骨の形と構造

 骨は、成人すると変わらないと思っておられる方は多いですが、実は常に変化しています。1892年にドイツの医学者のWolff(ウォルフ)は、「正常にせよ、異常にせよ、骨はそれに加わる力に抵抗するのに最も適した構造を発達させる」つまり「骨の形と構造は、その使い方にしたがって、形は変化する」と提唱しています。20年間に及ぶ、彼が行ってきた骨の手術などの臨床経験をもとに「Wolffの法則」として、論文を集大成したものです。
 例えば、プロテニス選手は利き腕の骨密度が高く、無重力空間では骨量が急激に減少するといった現象もWolffの法則に適合する事例とされています。さらには、正常な骨のみでなく、骨折が治癒する過程では、脚の骨幹部骨折の治療時、最初は固定して安静にしていますが、ある程度骨折部に仮骨ができてきたら部分荷重歩行をした方が治癒が速いという事実も「骨は力学的な刺激の応答する」ということです。それをはっきりと確認させていただく事例がたくさんあります。当院に来られているほとんどの人が、姿勢がはっきりと変わっているだけでなく、変形性膝関節症の方も、極端なO脚の方も、外反母趾といった手術でないと矯正できないと言われていた方も大幅な変化が起こっております。
 これは、骨を作る細胞等が力学的刺激を感知していて、正常な骨の場合、骨の中の骨細胞が力学的刺激を感受し、骨を吸収する破骨細胞と骨を形成する骨芽細胞のバランスを調整することで刺激に対応した骨構造を形成すると考えられています。骨折治癒の場合はもっと複雑で、骨膜にいる骨膜細胞が仮骨を作ったり、骨折の間隙では軟骨細胞が現れて軟骨を作った後で仮骨に置き換わっていくなど複数のメカニズムがかかわっているようですが、力学的刺激がどの細胞にどう関与しているのかは明確ではないようです。しかし、皮膚の上からある特定の超音波をパルス状に照射して細胞に力学的刺激を与えると、部分荷重刺激と同じように骨折治癒を促進できることが明らかにされ、臨床現場ではすでに医療機器として利用されていることを考えると骨を強くするには力学的刺激が絶対に必要だということです。
 年齢的な理由で諦めている方、人の能力は我々の想像を超える働きをしてくれるので、身体を定期的に動かすことでたいへん驚きの変化が起こってきますよ。
by 珍香鈴
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