気管支ぜん息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなど症状は様々ですが、体内で発症している原因はいずれも「免疫システムの暴走」と言われるモノです。人間には、細菌やウイルスなど人体に悪影響を及ぼす可能性のある異物を排除して、体を守ろうとする仕組みが『免疫』です。しかし、食物や花粉など、排除しなくてもいい対象にまで過剰に反応してしまい、くしゃみやかゆみ、炎症などのアレルギー反応として現れてしまいます。
免疫のシステムの中でも、「IgE抗体」という物質は、本来、ギョウ虫やダニなどの寄生虫を排除するために発達したと言われています。例えば、鼻が詰まるのは、寄生虫が体内に「侵入するのを防ぐ」ため、鼻水が大量に出るのは「体の外へ押し流す」ため、かゆくなるのは、寄生虫を「指でかき出させる」ための反応です。一般的に“アレルギー”と呼ばれる症状はIgE抗体が関わっていることが多く、生活環境や大気汚染による影響のほか、免疫調整を行うビタミンDが欠乏していることも要因となり、寄生虫対策だったはずのIgEによるアレルギーが増加しています。
IgE抗体によるアレルギーは、原因となる物質(アレルゲン)が体内に侵入して2時間以内に症状が出る「即時型」の反応のため自覚しやすく、「花粉症で鼻水が出る」、「動物を抱くと目がかゆくなる」、「ハウスダストで咳が止まらなくなる」などが代表的な反応です。一方で、アレルゲンが体内に侵入して6時間以上経過しなければ反応が出ない「遅延型」と呼ばれるアレルギーもあり、金属アレルギーのように、アレルゲンの侵入から数年後に反応を起こすタイプもあるので、発症する原因も個人差が大きく、たいへん複雑なようです。
そもそも身体を守るためのシステムなので、システムを狂わせている原因を確認し、対処することで十分改善は期待できます。その一つが運動することです。Jリーガーやプロ野球選手は、現役時代は花粉症がなかったのに、引退してから発症している人がいることを考えると運動の効果は、期待できそうですよ。
by ボヤッキー
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