上腕二頭筋は、上腕の代表的な筋肉で、名前の通り筋頭が二つあり、長頭は外側にあり、短頭は内側にあります。そして、肩甲上腕関節、肘関節、腕尺関節の3つの関節に作用し、動きに関わっているので、上肢の運動において非常に重要な存在です。短頭は肩甲骨の烏口突起の頂点から起始します。長頭は肩甲骨の関節上結節から起始します。両頭は、肘の前面を横切って橈骨結節と前腕の筋膜に停止します。成人の約30%は、筋の起始部に何らかの変異があり、上腕骨から第3の頭部が生じますが、その中の約5%の人では、3~7個の超多発性頭部(短頭、長頭以外のコブ)が存在していると考えられています。
筋皮神経(C5、C6、C7)によって支配されていて、血液は上腕動脈の分枝から供給されます。上腕二頭筋の主な機能は、前腕の屈曲と回外です。上腕二頭筋は、一般に信じられていることとは異なり、上腕の最も強力な屈筋ではありません。上腕の最も目立つ筋肉ではありますが、前腕を持ち上げたり下げたりするときは、主に深層のより強力な上腕筋を支え、安定させる役割を果たします。しかし、上腕筋は回外がない状態では最も強い肘の屈筋ですが、回外と屈曲があるとその機械的運動量は上腕二頭筋よりも劣ります。また、上腕二頭筋は、肩の屈曲に関わっていて、特に上腕二頭筋長頭腱は、肩関節の動的安定性を高めると考えられています。しかし、それは最初の30°の挙上においてのみですが、腕を下方に伸ばした状態で重い重量を運ぶことができるようにする上で重要です。
上腕二頭筋は、上腕筋と腕橈骨筋とともに肘を曲げる働きをします。烏口腕筋と三角筋前部とともに肩を挙げる働きをします。回外筋とともに前腕を回外させる働きをします。単独の作用というより他の筋肉との連携で、安定させる働きをしてくれているので、この筋肉の低下は、各関節のトラブルの原因にも繋がると思います。だから、適切な作用ができるように適度にトレーニングする必要があります。
by スカラー
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