人の心臓は、4つの部屋に分かれていて左側にある部屋を左心房、左心室、右側にある部屋を右心室、右心房と言い、これらの部屋はポンプのように交互に拡張と収縮を繰り返して肺や全身に血液を送っています。こうした心室や心房の収縮や拡張は、心臓内を伝わるわずかな電気刺激(興奮)によってコントロールされています。この電気刺激は、右心房の先にある洞結節という心筋で生じ、刺激伝導系というルートをたどって、心房から心室へと伝わります。この伝達の時差があることで、心室と心房の収縮や拡張のタイミングがずれ、血液がうまく押し出され、肺や全身に流れていきます。
ちなみに、安静時の一般的な成人の心拍(収縮と拡張を繰り返す運動)は毎分50~90回といわれています。電気刺激の発生は自律神経によって調整されており、ある種のホルモンの影響を受けることも知られています。また、1日の中でも変動があり、常に一定ではありません。安静時や睡眠時はゆっくりと拍動しますし、ストレスがかかったときや、運動中やその直後は速くなります。こうした電気刺激の伝達経路に問題が生じたり、余計な場所で電気が発生したりすると、心拍のリズムに乱れが生じた状態を不整脈と言っています。健康な人でも、加齢やストレス、睡眠不足、過労、アルコールの多飲、喫煙、薬の服用などによって不整脈は起こることがあります。誰にでも起こりうる症状、それが不整脈なのです。
不整脈にはその原因や起こり方などによって、何十種類にも細かく分類されますが、心拍の状況をもとに大きく分けると「飛ぶ・抜ける」「速い」「遅い」の3つのタイプになります。
心拍数が飛んだり、抜けたりする「期外収縮不整脈」
心拍数が速くなる「頻脈性不整脈」
心拍数が遅くなる「徐脈性不整脈」
これらの症状が出た場合、生活習慣病に罹患している方は十分に注意する必要はあります。残念ながら、一度でも不整脈が見つかると治療の提案をする医師がいますが、私たちの心臓は常に規則正しく動作を続けているわけではありません。たまに、しゃっくりのようなものが心臓にも起こります。1日分の心電図をとったとすればほとんどの人に不整脈がみつかりますが、大部分が前述の心臓のしゃっくりなのです。もし、不整脈と診断されたら、何が原因かをしっかり確認してくださいね。
by 頃僕来
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