不整脈の一種である「心房細動」は、加齢とともに起こり易くなると言われていますが、すぐに命に関わるような病気ではありません。しかし、放置すると心不全や脳梗塞といった大きな病気を引き起こすリスクが高くなるので、油断は禁物です。私たちの心臓は、電気信号によって基本的には規則正しいリズムで拍動し、全身に血液を送り出しています。
しかし、何らかの理由で電気信号が乱れ、心臓の拍動のリズムが不規則になることがあります。その脈の乱れを「不整脈」と呼んでいて、心房細動は、「心房」と呼ばれる心臓内の部屋が小刻みに震えてしまうこと(細動)によって起こる不整脈です。心臓の拍動は、“発電所”の役割を果たす「洞結節からの電気信号によってコントロールされていますが、心房細動では洞結節以外のところから無秩序に電気信号が発生して、心房が不規則に震え、正常な拍動ができなくなってしまう状態のことを言います。心房細動は加齢とともに増えるようで、80歳代では男性では4%、女性では2%以上が心房細動だとも言われています。また、推定で約100万人に症状が出ているようですが、高齢化に伴い、これからもさらに増えて、心房細動はより“身近な不整脈”になってきていると言えます。
適度な運動も行い、生活習慣も気をつけているのに健康診断で不整脈が見つかった人は再度検査してもらってください。残念ながら、一度でも不整脈が見つかると治療の提案をされますが、私たちの心臓は常に規則正しく動作を続けているわけではありません。時々、他の臓器と同様に誤動作を行うことがあります。言わば、心臓のしゃっくりのようなものと考えていただくと分かりやすいかもしれません。健康診断での心電図検査では、短時間でしか計測しないためにたまたま見つかっただけで、1日分の心電図をとったとすればほとんどの人に不整脈がみつかります。しかし、身体にはほとんど影響しない問題のない不整脈なのです。
不整脈と診断され、薬を服用するようになってしまった方も、諦めずに下記の項目を生活の中に取り入れてください。
(1)喫煙を控えるようにする。
(2)アルコールの量を減らす。
(3)動物性の脂肪を含む食事と全体の食事量を減らす。
(4)睡眠不足にならないようにする。
(5)適度な運動を行う。
分かり切った内容ですが、取り組むと意外と難しいものです。しかし、患って色々な制限で不自由で、死の恐怖にビクビクした生活より楽なように思いますよ。
by 頃僕来
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