英国の大学の研究で、血圧が下がることは「身体に良くないことが起こる前兆」という発表がありました。しかし、高血圧への過剰な反応と比べると低血圧は、かなり軽視されていると思います。
低血圧は、血圧が低いことがそのまま病的な状態であるとはかぎらないので、低血圧の基準も高血圧の基準ほどは重要視されておらず、臨床医によっても意見の違いも多いです。現在、WHO(世界保健機構)では世界共通の基準として、収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下を低血圧としています。
低血圧というだけでは、原則として治療の必要はないとされています。そして、低血圧が疾患として問題になるのは、血圧の低下により各臓器へ送られる血液量が減少し、種々の自覚症状や臓器の機能障害が発現した場合になります。
低血圧の人が訴える一般的な症状は、立ちくらみ、めまいが一番多く、朝起き不良、頭痛・頭重、倦怠感・疲労感、肩こり、動悸、胸痛・胸部圧迫感、失神発作、悪心などの順に起こります。このような低血圧症は一般に、男性より女性の方が多く、女性の血圧は、高齢に達するまでは男性より低くくなっていることが多いです。
低血圧症には、特別な原因疾患を伴わずに血圧が慢性的に低い本能性(一次性)低血圧症と原因が明らかな症候性(二次性)低血圧症(心臓疾患やホルモン異常などによって起きる低血圧症)があります。また、発病及び経過から急性低血圧、慢性低血圧、一過性低血圧、起立性低血圧、食後低血圧と分類することもあります。
実は、高血圧より低血圧の方が、怖いのですが、一般的には高血圧に目が向けられるけれど、低血圧は、医療関係者ですら、軽視する人が多いです。残念なことに中には、「血圧は、低ければ、低いほど良い!」などと言う医療関係者もいるようです。
by 頃僕来
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