ウイルスや細菌は、食中毒を引き起こす原因にもなるため、調理の際、衛生面には十分に気を付けたいものです。今回は、身体に害となるウイルス・細菌等の微生物に侵されないために、調理時にできる対策をご紹介していきたいと思います。
・ 流水で洗う
生で食べるサラダや果物は、手と同じで「よく洗う」ことです。基本的には流水で洗えば十分です。気になるのであれば、台所用洗剤の中に野菜や果物を洗うことができる商品もあります。しかし、洗剤が残ってしまう可能性があります。少量の洗剤が残っても健康被害はないと言われていますが、さすがに気持ちのいい話ではないので、オススメしません。
・ しっかり火を通す
ウイルスも細菌等の微生物も、加熱によって死滅(不活性化)します。ウイルスも細菌等の微生物もタンパク質で構成されているので、加熱をすることで死滅します。しかし、「芽胞(耐久性の高い細胞の壁)」を作るボツリヌス菌やウェルシュ菌等は、加熱直後は毒性を失っても、時間が経つと芽胞から増殖し、再び毒性を持つことがあります。カレーやシチューなどの煮込み料理で食中毒が多いのはこれらの細菌が原因です。「一晩寝かせたカレー」は食べる直前にしっかりと再加熱してから食べるようにしましょう。
・ 冷蔵・冷凍保存の効果
ウイルスや菌のついた食材を冷蔵庫や冷凍庫に保存した場合、ウイルス・細菌等は、増えることはなくても死滅せず、そのまま耐えることができます。冷凍した鶏肉から食中毒菌であるカンピロバクターが検出されるなどの報告例もあるので、冷凍しても死ぬことはないと思っておきましょう。
食品に付着しているかもしれないウイルスや細菌を心配することも大切ですが、まずは健康な人が調理をすることが重要です。手洗いを励行し、調理する人自身の健康管理と食材の衛生管理、加熱による完全滅菌をしっかりと守れば、食事からウイルスや細菌等に侵されるリスクは十分減らせると思います。
by chirune
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