生まれたばかりの新生児は、1日中、眠ったり目覚めたりを繰り返しています。この時期の赤ちゃんは1日のおよそ3分の2を眠って過ごします。生まれた直後は体内時計が未熟なため、外界の昼夜リズムと関係なく1日が進行します。そのため、眠ったり目覚めたりが昼夜を問わず行われますが、次第に昼夜リズムや周囲の人との接触によって体内時計が発達し、生後4カ月ころから外界リズムと睡眠・覚醒のパターンが合うようになってきます。
また、成長とともに、1日の総睡眠時間も短くなってきます。新生児で約16時間、1歳になると13時間、2~3歳で12時間、3~5歳で11時間になります。子どもの健全な成長のために望ましい睡眠時間は、小学校低学年で10時間、小学校中学年~中学生で9時間、高校生で8時間といわれており、心身の成長のためにもしっかり眠ることが大切なのです。
睡眠の内容にも、大人との違いが見られます。大人の睡眠は脳波の状態で、体が休むレム睡眠と脳が休むノンレム睡眠に分けられますが、赤ちゃんはまだ脳波がはっきりしていないので、「動睡眠」と「静睡眠」に分けられます。動睡眠のときには、顔や手足の筋肉がピクピク動いたり、呼吸が不規則になったりして文字通り、動きが見られる睡眠状態です。このとき脳は活発に働いて神経ネットワークが発達します。新生児から乳児のころに全睡眠の半分を占めている動睡眠は、2歳頃になると大人と同じレム睡眠に変わり、時間も短くなっていきます。一方、静睡眠のときには体や目玉は動かず、呼吸や脈拍もゆっくり規則的です。脳が休息して、グッスリ眠っている状態といえます。静睡眠は成長すると、ノンレム睡眠に変わってきます。幼児期にはノンレム睡眠の中でも深い睡眠が増え、熟睡量は一生のうちで最も多くなります。寝ついてから3時間以内の深い睡眠中に、成長ホルモンが大量に分泌され、体が急速に大きくなります。外から見ればただ眠っているだけですが、体の中ではいろいろなことが起こっているのです。
by chirune
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