広背筋は、背中の筋肉の中でも最大級の大きさで、色々な動作に関わってくる重要な筋肉の一つです。肩甲骨の下角、胸椎の6番目以下から腰椎、仙骨のの棘突起、下部肋骨、腸骨稜に起始(付着部)があり、上腕骨の小結節稜に停止(付着部)しているので、様々な動きに関与しています。上肢の動作を大円筋や大胸筋と協力して行います。これらの筋肉が協調することで、肩甲上腕関節で腕を内転、内旋、伸展させる働きをします。また、動きだけでなく、深い吸気時や、咳やくしゃみなどの力強い呼吸機能でも活動することが研究により証明されています。肋骨に付着しているため、激しい呼気の際にもこの筋肉は活動します。
この筋肉は、上肢の運動中に肩甲骨を胸郭に対して保持するのを助けます。肩甲骨の下角に筋肉が付着しているため、これが可能となります。例えば、松葉杖歩行など、立つときに上腕骨が固定点となる動作では、広背筋は腕に対して体幹を前方に引っ張る力があります。この作用により、骨盤も持ち上がります。また、下半身に麻痺がある人は、広背筋が骨盤に付着していることと、骨盤に神経が残っていることで、骨盤や体幹の動きを出すことができます。この結果、装具を装着し松葉杖を使用している人は、左右の広背筋の交互収縮によって腕を固定し、腰をひねることで修正自立歩行を実現できます。
そして、この筋肉は棘突起に広く付着しているため、この筋肉が体幹の動きに果たす役割は、脊柱の伸展、側屈、または回転にも影響しているので、姿勢の保持、肩凝りや腰痛の予防、ダイエットにも作用すると考えられます。姿勢が正しく保持できると腰や肩に無理な負担がかからないので、ウエストが細くなります。また、呼吸機能にも作用する広背筋の働きが高まると基礎代謝が上がるので、ダイエットにも繋がります。広背筋をランニングや歩行にも作用させることで、無理なく取り組めて、腰痛改善、ダイエット効果の一石二鳥の期待できますよ。
by 筋知良
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