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熱中症対策に

 気温が急に高くなり、熱中症に罹患する人も増えているようです。熱中症を予防するには、気温だけでなく、湿度や周辺の環境なども影響します。その参考には、暑さ指数(WBGT)が有効です。
 暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。暑さ指数は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい気温 湿度 輻射熱(輻射熱とは、日射しを浴びたときに受ける熱や、地面、建物、人体などから出ている熱です。)の、3つを取り入れた温度の指標です。熱中症の危険度を判断する数値として、環境省では平成18年から暑さ指数の情報を提供しています。 暑さ指数は⓵ 乾球温度計、⓶ 湿球温度計、⓷ 黒球温度計による計測値を使って計算されます。
⓵ 乾球温度:通常の温度計で測定した温度で、いわゆる「気温」と同じものです。
⓶ 湿球温度:湿らせたガーゼで温度計感部を包んだ温度計で測定した温度です。ガーゼから水分が蒸発する際、周辺から熱が奪われるため、湿球温度が示す温度は通常の温度(乾球温度)よりも低くなりますが、水分は周辺の湿度が高いと蒸発しにくく、逆に周辺の湿度が低いとよく蒸発するため、湿球温度は周辺の湿度の影響を受けることになります。湿度が低いほど、通常の温度(乾球温度)との差は大きくなります。
⓷ 黒球温度:黒色に塗装された薄い銅板の球(中は空洞、直径約15cm)の中心に温度計を入れて観測します。黒球の表面はほとんど反射しない塗料が塗られており、黒球温度は周辺からの輻射熱の影響を受けた温度になります。
 暑さ指数は、気温が同じでも、測定場所周辺の環境(建物の密集具合や地面の状態、風通し、高さなど)により値が異なる場合があります。そして、暑さ指数が低い場合でも、周囲の環境 、当日の体調、活動の内容などにより、熱中症による事故が起こる場合もありますので、ご自分の体調などにも十分に注意してください。
by 珍香鈴
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