老化による体の衰えは、認知症のリスクを高めることは周知されています。だから、その予防として筋肉量を維持するように言われています。しかし、認知症の予防には、筋肉の量よりも、体をよく動かせるかどうかが重要だとする研究結果を、東京都健康長寿医療センター研究所の研究グループが発表しています。
研究グループは5年間、65歳以上の716人を追跡調査し、身体機能(歩行速度と握力で評価)と骨格筋量が、将来の認知機能の低下とどう関連するか調べました。その結果、活動量が低く、身体機能も骨格筋量も正常な人に比べて、両方が低下している人は、認知機能の低下リスクが約2倍高く、身体機能だけが低下している人は2.5倍高かったのですが、骨格筋量が少なくても身体機能が正常な人は、認知機能の低下リスクにほとんど差がなかったと報告しています。その結果「筋肉が多くても、脳の指令通りに体をよく動かせないと、将来の認知症のリスクが高まる。高齢者の運動は、筋肉を増やすだけではなく、体の機能の維持や向上を目的とすべきだ」と説明しています。
テレビで専門家と言われる人やCMで、たんぱく質をたくさん摂って筋肉量を落さないようにと牛肉などの動物性のたんぱく質の摂取やプロテインパウダー等のサプリメントを摂るように勧めています。また、筋肉量は、高齢になったからと言って極端に落ちるわけではありません。上記のデータからも分かるように筋肉量だけを増やしても効果は、低いのでできるだけ普段から身体を動かすようにして、身体を自由自在に動かせるように取り組んでください。そして、認知機能を確認するためには、自分の思い通りに身体を動かすことができるか、否かを目安にして取り組んでみてください。しっかりと動けているなら、何も心配ないので、無理に牛肉やサプリメント等を摂らなくて大丈夫です。
by ボヤッキー
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