寒くて風が強い日に外に出ると、耳がピリピリと痛んだり、ちぎれるような痛みを感じます。耳は露出していることが多く、さらに指先や足先と同様に血行が悪くなりやすいので、寒くなると痛むことがあるのです。寒い日や、風の強い所に行くときはマフラーや帽子、耳あてで耳を冷やさない工夫をしましょう。
また、耳の中の気圧は、通常は外の気圧と同じ状態に保たれていますが、飛行機の着陸時やスキューバダイビング、エレベーターの急下降時のときのように急激に外の気圧が変化すると、この変化についていけず体の内外に気圧差が生じます。この気圧差によって鼓膜が内側に押し出されることで痛みを感じます。耳の中と外の気圧調整をするためには唾液を飲み込む耳抜きが効果的です。飛行機に乗っているときは、気圧が大きく変わる着陸時にあめやガムを口に入れると痛みが出にくくなります。また、寝ているときや、目が覚めてからの数時間は耳の気圧調整がうまくいかないので、できれば着陸2時間前には目を覚ましておくのが良いでしょう。
更に、耳かきを奥まで入れすぎると、耳を傷つけるだけではなく、耳あかが奥に押し込まれて耳の痛みが生じたり、耳が聞こえにくくなることもあります。耳かきをするときは、耳の入り口から1cm程度の範囲を、綿棒で優しく掃除しましょう。
上記のように外的な原因ばかりでなく、耳の痛みを感じる内的な原因には、耳管狭窄症、中耳炎、外耳炎があります。また、咽頭炎、おたふくかぜでは三叉神経痛を引き起こすことがありますし、顎関節症では痛みが耳にまで広がることもあります。その他、耳性帯状疱疹では、耳に強い痛みをともなう水ぶくれができます。耳の痛みが長く続いたり、急な痛みに襲われたとき、めまいや難聴、耳の閉塞感、耳鳴りなどをともなうようなときは、医療機関で確認してもらい、適切な対処していただきたいと思います。
By ルン
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