筋肉の作用は、医療関係者の中にも不十分な捉え方になっていて、重要な見落としがあることが多いです。一般的な理解として、①身体を動かす、②身体を支える、③身体を守る、④身体の熱を作る、⑤血液の循環に関わることなどの教科書に載っていることが中心です。これ以外にもたくさんの作用があるのですが、これらの基本的な項目においても、どの程度の関わりになっているかを理解している方は、少ないようです。
例えば、血液を循環させる作用については、筋肉の影響がかなり大きいことを認知している方は少なく、心臓や血管を中心に判断してしまうケースが多いです。血液循環を心臓から押し出された血液が、動脈を通って体の隅々まで送られて、静脈を通り再び心臓に戻ってきますが、その間筋肉がどの程度関わっているかを具体的にご存知の方は本当に少ないようです。心臓や動脈から送り出されて、それらから遠く離れるほど、力は弱くなります。特に、静脈に至っては、筋肉の作用なしでは、循環ができません。筋肉が伸びたり縮んだりすることで、静脈等の押し出す力の弱い血管に圧力がかかり、血液の循環が促進されます。この作用は「筋ポンプ作用」と呼ばれ、人にとってたいへん重要なものです。なかでも、立ったり、座っている時の足に巡ってきた血液を押し戻す時に重要な役割を果たしていて、その働きから「第二の心臓」と呼ばれています。その働きが低下すると静脈瘤と呼ばれる血管の“こぶ”ができてしまうことになります。
静脈瘤は、見た目に良くなく、痛みを伴うことがありますが、深刻な捉え方をしている方は、ほとんどありません。しかし、静脈瘤ができているということは、血液循環がスムーズでないと言えるので、その影響は心臓や動脈などにも及びます。当然、心臓や動脈等の負担は、かなり大きくなっているので、速やかに筋のポンプ作用を促すような取り組みが必要です。身体を今まで以上に動かすと静脈瘤は、小さくなっていきます。弾性ストッキングやカテーテル治療などは、根本的な解決になりませんので、心臓や動脈への負担は変わらないことだけはご理解ください。
by ドクトル・ノブ
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