体力に自身がないと思っている人の割合は年齢を重ねるごとに増えていきます。内閣府が行った運動に関する世論調査でも、体力に関する質問に50歳代以降では、約40%以上の人が体力に不安を感じていると答えております。年を取ると体力や筋力の衰えも多少は出てきますが、その大きな要因のひとつは、運動不足によるものです。運動不足により体が硬くなったり、スムーズに動作が行えなくなっていることや、動かすことで身体に痛みや違和感が出てくることが不安材料になっているようです。身体を動かす機会が減ると筋肉と神経の通信状態が悪くなることで起こってしまいます。これを年齢的にもう年だから仕方がないと諦めてしまうと肉体的だけではなく、精神的にも老化を早めてしまうことになりかねません。
定年までスポーツの経験がなかった青森県の92歳の男性の100m走の記録が、16秒86で、90歳代では、世界最高記録だそうです。この方がトレーニングを始めたのは定年前年の59歳の秋で、運動経験がなかったけれど、「走ることは、自分でもできる」と思い、5歳刻みでクラスが変わるマスターズ陸上なら、「年齢が上がっても新たなクラスで記録更新や上位を目指せる面白さがある」ことが参加の決め手だったようです。
この例からも筋肉は、身体の組織で運動を司る器官で、新陳代謝が活発に行われ、一番老化の遅い部分と言われています。中高年になってから運動を始めても十分にその効果は得られ、若返ることは可能です。また、筋力や体力だけではなく、脳の機能を高めて認知症の予防にもなり、血圧や血糖値、コレステロール値を上がるのを抑える作用や免疫力を高める作用もあります。
肉体を若々しく保つことは、精神的にも若々しい状態にすることにもつながります。『自分の年齢は自分で決める』というような前向きな気持ちを持って、今から運動を始めて若さを取り戻していただきたいと思っております。
by ボヤッキー
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