コラム

COLUMN

体調不良の時にお粥?

 風邪を引いた時など身体が弱っている時にお粥を食べると良いと言われています。温かいお粥は、胃腸に優しく、身体も心もホッとさせてくれるイメージを持たれている方が多いかと思いますが、消化に悪いことが確認されています。
 お粥は、炭水化物が中心なので、体内ではエネルギー源となるはずですが、食べた物は、そのままでは体内で使う事ができないので、消化器官を通って段階的に消化されてから吸収し使われます。食べ物の最初の消化は、唾液に含まれているアミラーゼと呼ばれる消化酵素で、咀嚼で分泌される唾液によって消化され、小腸でさらに消化された後吸収されます。咀嚼は、食べた物をすり潰すだけでなく唾液を出して炭水化物を消化する大切な役割があるのです。又、咀嚼の刺激は消化器官にこれから食べたものが運ばれてくる合図となります。合図を受け取った消化器官は、予め準備をしてから食べ物を迎え入れる事ができる為、負担も少なくなります。
 おかゆは、柔らかく喉越しが良い為あまり噛まずに飲み込んでしまいがちです。特に身体が弱っている時は噛む事にまで意識がいかないかもしれません。そうすると、唾液による消化が十分にされる事なく胃腸に運ばれてしまいます。唾液で十分に消化されていない物が届いてしまうと、その分を腸が負担しなければいけません。体調が悪い時は消化器官の働きも低下している為、消化不良を起こしてお腹を下してしまう可能性もあります。おかゆが消化に悪いと言われている理由は、唾液による消化の過程を踏まずに飲み込んでしまう事にあります。
 身体に負担なくおかゆを食べる為には、飲み込まずにできるだけ咀嚼する事を意識することです。おかゆは身体を温める効果があり、風邪など脱水になりやすい時には水分を補うので、咀嚼すれば体調の悪い時でも身体に負担なく食べることができます。又、もし余裕があればおかゆを作る時の水分に昆布の出汁を使う事で昆布についている酵母が消化を助けてくれ、さらにお腹に優しいおかゆを作る事ができます。しっかり噛んで食べる事は消化器官に負担をかけない基本の食べ方となりますので意識したいですね。
by 珍香鈴
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
クリックしていただくと順位が確認できます。

コラム一覧へ

人気の投稿

最近の投稿

アーカイブ

CONTACT

お問い合わせ・ご予約はお気軽にどうぞ

お問い合わせフォーム

06-6645-5885

上部へスクロール