最近、「側湾症」という言葉が聞かれる様になってきました。脊柱を正面から見た場合に、左右に曲がっている状態を脊柱側弯症といいます。弯曲の大きさは、角度 (コブ角)で判断しますが、この角度が10°以上であるものが側弯症です。
側弯症は手術が必要と判断されるような角度40°〜50°以上になっても、痛みなどの症状が出ることはまれです。(コブ角=どれだけくの字になっているかと思っていただけるといいと思います。)
側湾症には、先天性の背骨の奇形、神経・筋原性(神経や筋肉に原因がある)や結合組織異常(身体を支える組織の異常)、外傷、腫瘍など、原因となるものが明らかな側弯症のほか、特に原因のないものがあります。これを特発性側弯症といい、脊柱側弯症の80%以上を占めます。
一般的に側湾症の発症は女児に多く
・痩せ型
・両親のいずれかに側湾症がある
・寝る姿勢等の生活習慣には優位な差がない
・成長期が終わるまで好発しやすい
とされています。また、症状が進行すると専用のコルセットを着用、更に進行すると手術になるとされています。
しかし、女児や成長期、痩せ型に多い事を考えると筋力が少ないであろう人に起きやすいとも言えます。バレエ経験者の方が未経験者より多いという様な研究結果もある様ですが、関節の弛緩性も関係しているかもしれません。そして、脊柱はほとんどが筋肉で支えられているので、筋力の不足やアンバランス、股関節や上半身の機能不全で起こる事も考えられます。
筋肉の出力はかなり大きいので、アンバランスな使い方をしていると脊柱に限らず骨の変形に繋がる可能性は大いにあります。側湾症だから痛いのか側湾症になる様な使い方や状態だから痛みが出てしまうのかも考える必要がありそうです。一般的には側湾症は運動では改善効果がないとされている様ですが、筋肉は骨に付着していることや骨や関節への負担を減らすのが筋肉という事を考えるとバランスよく実施する筋力トレーニングは、有効な対策と考えられます。
by スクープ
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