「牡蠣にあたった」ということを耳にすることが最近ありました。真牡蠣は11月から旬で美味しくなるので、食べる機会も増えて食あたりを患う人が多くなると思います。ちなみに「食あたり」と「食中毒」という2つの言葉がありますが、意味としては同じで前者は一般用語、後者は医学用語として使われています。食中毒の「中」は「あたる」という意味もあります。つまり食中毒とは、食べ物の毒に「あたる」ことを意味しています。症状としては、細菌やウイルスに汚染された食物の摂取によって腹痛や嘔吐・下痢、発熱などの症状が起こる状態のことです。
このような状態にならないように食事を楽しんでいただけるよう意識してほしいことがあります。それは咀嚼です。当方に通われている方の中にも言われたことがある方はいらっしゃるかと思います。咀嚼が食中毒に効果的なのは、大きく分けて理由は2つあります。
1つ目は、よく噛むことにより食べ物の表面積が増え胃液との接触機会が増えることです。胃液は強酸性のため殺菌作用があるので接触機会が増えることにより殺菌効果が高まるとされています。
2つ目は唾液の分泌が増えることです。この唾液にも細菌の増殖を抑える効果があるので食中毒菌の活動を抑制する効果があります。ですから、この唾液をたくさん出すためにもよく噛むことが大切になってきます。目安としては一回30回は噛むように心がけてみてください。
咀嚼とは違いますが食事の時の水分補給にも気をつけてください。胃液は強酸性と書きましたが、食事の時の水分摂取量が多いとこの酸性度が低くなり弱くなってしまいます。また、胃薬の飲用で胃液の分泌が減ると細菌が死滅しないと考えられています。
また、食中毒の予防には、体温を下げて免疫力を落さないようにすることが大切です。普段から適度な運動を心掛けて免疫力を低くしないように意識して旬のものを美味しく楽しんでください。
by 梅おにぎり
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