破壊されたり、変形した関節を人工的に作った関節に取り換える医術、人工関節置換術は股関節、膝関節などでいま盛んに行われています。この人工関節は関節を構成する両側の関節面(通常これを雌、雄で表現します)雄側の方をバイタリウム、チタンなど不銹性の固い金属、あるいはセラミックで作り、雌側を高密度ポリエチレンという科学物質で作ります。両方を金属同士にしますと滑りはよくなりますが、衝撃が吸収しきれないので面が破損します。また、両方を高密度ポリエチレンにすると滑りが悪くなり面がたちまち摩耗してしまいます。
金属やポリエチレンの質や人工関節の形の改良が重ねられて耐久性は非常に良くなってきましたが、まだまだ課題は残っているようです。
人工関節置換術は、今世紀の整形外科医療の特筆すべき進歩の一つと言っています。しかし、面の潤滑性の問題は、自然界の関節との間にまだ大きな開きがあります。特に必要に応じて潤滑性を転換する生体の関節の仕組みには当分の間、人工関節で近づけることは困難なように思われます。それは潤滑油としての潤滑液や、靭帯(骨と骨を繋ぐ軟部組織)の問題などが人工関節では再現しにくいからです。この人工関節の面における潤滑性の問題が解決されない限り、面の摩耗、人工関節を骨に接着している部分の弛みを完全に避けることは難しく、ここに今後の研究課題があると言われており、しばらくは時間がかかるようです。
事故などで関節が大きく破壊されてしまったり、骨の変形性の病気などで切断したり、人工関節置換術以外に方法がない場合は、止むをえないかも知れません。しかし、通常使用での膝の痛みや変形性の股関節症や膝関節症で人工関節置換術は、例え、医師に勧められても避けるべきだと思います。関節軟骨のすり減りは、正しく使うと修復されます。軟骨には、血管が無いので修復できないと言われていましたが、滑液が修復に働きますので、治ります。手術を勧められていて、手術を受けたくない人は、当方にご相談ください。
by ドクトル・ノブ
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