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玄関前線?

 うだる暑さの屋外から、屋内の冷房の効いた店舗や会社に入って、体調がおかしくなる人が増えています。こんな状態を気象用語の「前線」に例え、玄関前線などと呼んでいます。前線は、暖気と寒気の境目、つまり気温差が大きい場所を指す気象用語で、冷房の影響により家や店でも玄関を境にして室内外で気温が大きく変わるためにこのような呼び方をしています。
 そして、この〝玄関前線〟が心身への負担が、すごく大きいことになっています。例えば、冷房の効いた家を出て、猛暑の中を駅まで歩き、冷房の効いた電車に乗り、大きな寒暖の変化が繰り返されます。内臓の働きや血流の調整をつかさどる自律神経の働きは、気温が大きく影響されます。副交感神経は、心臓の拍動をゆっくりにして発熱を抑え、体温が上昇しないようにしていますが、さらに暑くなると、交感神経の働きが優位となり発汗を促し、汗の蒸散により体温を下げます。一方、暑い外から冷房の効いた部屋に入ると、交感神経の働きで、血管が収縮し、体を温めようと心拍数が増えますが、再び暑い外に出ると、副交感神経が優位となり心拍数を抑えます。このように、2つの自律神経は、バランスを取りながら体調を保とうとしますが、暑い日に〝玄関前線〟を挟んで部屋と屋外を行き来すると、自律神経の「切り替え」が追いつかなくなり自律神経は疲弊してしまいます。
 また、紫外線を浴びることや、暑苦しさによるストレスは、交感神経を優位になるだけでなく、スマートフォンが手放せない暮らしの中では、交感神経優位な状態を上乗せしています。交感神経が優位な状態が続くと、エネルギー消費が増え、疲れやだるさを感じ易くなり、頭痛、めまい、便秘、下痢などを生じさせます。
 このような状態には、深く呼吸を繰り返すことで、副交感神経が優位になり、症状は緩みます。しかし、根本的な改善には、合わせて運動することが重要です。運動は、交感神経が優位になっている時に行うことで、信号に応じた状態になって、その後の副交感神経に繋げやすくなります。運動した後で、心身がスッキリするのは、交感神経が満たされて、副交感神経に移行するときの感覚です。
by ボヤッキー
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