コラム

COLUMN

寛骨

 寛骨は、骨盤の左右壁をつくる1対の骨で、「広い骨」の意味で、古いラテン名では「無名骨」とか「窓のない骨」と呼んでいたようですが、現在のラテン語学名Os coxaeは「腰の骨」とか「股の骨」の意味となっています。寛骨は、腸骨、坐骨、恥骨の3個の骨が癒合してできたもので、この3個の骨は、16~17歳くらいまでは軟骨で結合していますが、それ以後は完全に化骨癒合し、1個の骨となります。
腸骨:寛骨の上部に位置し、大きな広がりを持つ部分です。
坐骨:寛骨の下部に位置し、骨盤の後下部を形成し、臀部に関与します。
恥骨:寛骨の前下部に位置し、骨盤の前面を形成し、下腹部のサポートを行います。
 寛骨の主な機能として、骨盤の左右を構成し、骨盤の安定性を保ち、下肢の骨(大腿骨)と接続し、下肢の運動と体重の支持を行って、上半身の体重を下肢に伝達し、歩行や立位の支持を行います。また、骨盤腔を形成し、腹部内臓(腸、膀胱、生殖器など)を保護します。
 所謂、骨盤の歪みとして、寛骨の位置や形状が崩れることで、姿勢の問題や腰痛を引き起こし易くなります。そして、外的な衝撃や事故によって寛骨が骨折することになると、骨盤の痛みや歩行困難を引き起こします。更に、寛骨周辺の筋肉や靭帯の問題(骨盤底筋群の弱化)は、尿失禁や骨盤内臓を脱する臓器脱などに繋がります。寛骨と大腿骨を接続する股関節は、大きな力が加わるので適切な状態で使われないと運動や歩行に影響するだけでなく、変形性股関節症に発展し、人工関節置換術を受けることにもなってしまいます。<
 寛骨の健康を保つためには、適切な姿勢を維持し、骨盤底筋群や股関節周辺の筋肉の働きを落さないように運動することが重要です。また、体重を極端に増やしたり、誤った運動をして骨盤への負担かけないようにすることも大切です。体重管理して、適切な背中、股関節の運動で負担を軽減するようにしましょう。
by 筋知良
にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへ
クリックしていただくと順位が確認できます。

コラム一覧へ

人気の投稿

最近の投稿

アーカイブ

CONTACT

お問い合わせ・ご予約はお気軽にどうぞ

お問い合わせフォーム

06-6645-5885

上部へスクロール