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筋肉強化でアンチエイジング!

 握力と歩行などの身体能力の高さが、認知症や脳卒中のリスクを下げて、アンチエイジングに繋がるという記事を目にしたことがある方も多いと思います。また、心肺機能が高いほど死亡リスクが低下することも周知されています。しかし、筋肉率や筋肉量も死亡リスクと関係については、まだまだ知られていません。英国の研究では、筋肉の働きが弱い人の死亡リスクは、強い人と比べると2倍近く高く、現在の筋肉の出力より1㎏増える毎に、死亡リスクは約3%低下すると報告しています。つまり、『力が強い人ほど長命で、ひ弱な人ほど短命だ。』ということです。
 この研究について、全てが当てはまるとは思いませんが、長寿に関わる要素が多いことは間違いないと思います。その理由は、すぐに使えるエネルギーであるグリコーゲンを最も多く貯蓄するのは筋肉で、運動することで、その働きを高め、インスリンに対する反応を活性化してくれます。だから、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの慢性疾患の予防や改善につながることで死亡リスクを低下させてくれます。これ以外にも運動して筋肉から分泌されるマイオカインなどのホルモン様の物質も、脳、各臓器に働きかけて代謝を促進し、老化抑制にも大きく関わっていることも長寿に繋がる要素と考えられます。まだ知られてないことも多いですが、間違いなく筋肉の働きがアンチエイジングに働きかける一番の組織と考えられます。
 また、米国で7年かけて、3万6828人の中年・年配の人を対象に実施された研究では、カルシウム剤やビタミンDを服用しても、骨粗しょう症の治療にはほとんど効果がなく、予防効果もないことが確認されています。摂り過ぎることで、カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などの様々な健康障害が起こります。また、亜鉛や鉄などの他のミネラルの吸収も妨げられます。つまり、骨粗しょう症の予防も、サプリメントや薬ではなく、筋肉の働きを高めることの方が重要です。そして、カルシウム補給より大豆などに含まれているイソフラボンを摂る方が良いことも報告されています。元気に過ごすためにも筋肉の働きを落さないように努めたいですね。
by 筋知良
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