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夏もヒートショック?

 この時期、冷房の温度をあまりに低く設定していると、血圧の急変を招く「夏型ヒートショック」を引き起こすかもしれません。国内で年間2万人弱がヒートショックで亡くなっており、冬だけのモノと思っていると夏にも起きているようです。室内の温度が低いと、外との急激な温度差が生まれて血圧が急上昇し、脳卒中や心筋梗塞、心臓発作を起こし易くなるので、気温差が10度以上あるところを出入りすると危険です。
 気温の高い屋外から涼しい室内へ入った場合、血管が急激に収縮し、血圧が急上昇します。反対に気温の低い室内から暑い屋外、あるいはエアコンが効いていない部屋へと移動した際には血管が拡張し、血圧が急降下します。暑い場所と極端に涼しい場所の行き来を繰り返すことで血圧が乱高下し、特に脳と心臓に大きな負担がかかります。夏型ヒートショックの症状として最も特徴的なのが脳梗塞です。暑くて脱水気味になっているので、血の塊ができやすい状態になっています。そして、気温が高いと、血圧が下がっているので血流が悪くなり、脳梗塞を発症し易くなります。同じ脳卒中でも、脳の血管が破裂する脳出血は冬に多いのですが、脳の血管が詰まる脳梗塞の発症数は夏に最も多くなると報告されています。
 夏型ヒートショックが起こりやすい主な条件は
⓵ 屋内と屋外の気温差が10度以上ある場合(同じ屋内でもトイレや浴室、廊下など冷房のついていない場所)
⓶ 冷房で冷えた体のまま40度以上のお風呂に入る場合(飲酒をして入浴や、帰宅後すぐに冷たいシャワーを浴びること)
⓷ 65歳以上の高齢者や高血圧・糖尿病といった生活習慣病や持病がある人
 最新の3カ月予報では、9月、10月も気温が平年よりも高いと予想されていて、9月の上旬あたりまで猛暑日が観測される可能性が高いと予想されています。夏型ヒートショックを起こさないためにも、エアコンの設定温度は外気との差が高い場合は、長袖を一枚羽織り、こまめに水分補給をして、適度に身体を動かして規則正しい生活に努めてください。エアコンによる快適さの裏に潜むリスク(温度差)を意識した生活を心掛けてくださいね。
by 自奇留
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