『四十肩・五十肩』って聞いたことや経験されたことある方は多いと思います。正式名称は、肩関節周囲炎と言って、知らないうちに肩の動きが悪くなり、腕を上げたり、手を後ろに回す動作で痛みが出るだけでなく、夜中に痛みで目が覚める人もいるようです。
肩関節は、球関節で雌側(受け皿側)が浅くできていて広い範囲を動かすことができます。腕を上や横に上げる運動だけでなく、帯を後ろで結ぶときの内旋運動、髪をとかす外旋運動という肩の回旋運動があります。肩関節周囲炎の場合、しのびやかに、ひっそりと訪れてきて、回旋運動が早くから侵されます。多くの人はある程度病状が進行するまで自分の肩の動きが悪くなっていることに気がつきません。帯を結ぶ習慣などの手を後ろに回すこともないので、忍び寄っていることに気が付き難いようです。
両手を真上に挙げたり、後ろのポケットに手を入れるなどの動きがスムーズでなく、制限がかかっている状態で無理に大きな肩の動きをしてしまった時に痛みを強く感じ、動きの制限と痛みが長く続いて肩関節周囲炎の存在に気がつきます。これは、関節内の病気ではなく、関節のまわりの組織の炎症です。先述で肩の動きの回旋運動を説明しましたが、回旋運動に関わる筋群が肩関節の周りに位置する棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋という4つの筋(回旋腱板)です。そして、これらの筋の腱が上腕骨に付いていて、肩関節の動きだけでなく、支持にも関わっています。
これら以外に上腕二頭筋の腱も上腕骨の骨頭にある溝を通って肩甲骨の関節窩についていて、この腱も炎症がみられることがあります。これらの痛みが筋肉の動きを制限して、損傷をひどくしないようにしています。痛みを感じていなくても、動きが悪いと感じたら要注意です。
肩関節周囲炎になっている方のほとんどの方が、前かがみの姿勢が原因で肩甲骨周辺の筋肉が硬くなっています。動きが悪くなってしまい、肩が痛くなる原因は、姿勢と大きく関わりをもっています。肩甲骨の動きが悪くならないように姿勢を見直し、適度に関甲骨を動かすようにしてくださいね。
by ベクトル
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