血液検査を受けると赤血球や白血球、血小板の数なども表示されています。
赤血球は、正常な赤血球は直径が7~8μmで、中央がくぼんだ円盤状の形をしていて、ガス交換に適しているだけでなく、自身より狭い毛細血管などを素早く通り抜けるために自在に形を変えられるようになっています。赤血球の主成分は、鉄とたんぱく質からできているヘモグロビンで、細胞や組織のガス交換を担っています。男性で400~550万個/μL、成人女性で350~500万個/μLとされています。
白血球の役割は、外部から体内に入ってきた細菌やウイルスに対して身体を守る働きがあります。
正常な白血球の大きさは種類によって異なりますが6~30μmで、血液1㎣当り3500~9000個で赤血球数に比べ極端に少ないのが特徴です。白血球の構成は、好中球、好酸球、好塩基球の3種類の顆粒球(50~70%)と単球(5%)とリンパ球(30~50%)に分類されます。白血球の寿命は、赤血球(120日)の寿命よりも短く、数時間~数日程度で脾臓や肝臓で破壊されます。白血球は病原体など、体に侵入してくる異物を取り込んで消化する特徴があり、白血球数の増加があると、体のどこかに病原体が侵入しているのではないか、炎症が起きているのではないかという推測ができます。病気が寛解すると数日で白血球数は元に戻ることから、白血球数の増減で病気が悪化しているのか、回復状況に入ったかの評価もできます。
最近、赤血球が多くなっている方が増えているようです。
慢性的な呼吸不全(睡眠時無呼吸など)や心疾患、高度の喫煙などで体が低酸素状態になると、赤血球の産生を促進する造血因子エリスロポエチンの産生が増加して赤血球数が増加します。
赤血球が多くなり粘稠度が増すと顔面の紅潮やめまい、頭痛などの症状が出ることや、皮膚のかゆみ(入浴後に感じることが多いです)や手足の灼熱感(熱くてヒリヒリする感覚)が出ることがあります。身体を動かすことは、血液の循環を促進するだけでなく、血液の成分も良くする効果も期待できます。検査数値が良くない人は、運動にも目を向けてくださいね。
by COMO
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