足関節は、日常生活やスポーツなどの色々な活動において、重要な役割を担っていることはよくご存じだと思います。足関節の機能の良し悪しが、歩行などの動きを左右し、悪ければ、転倒リスクが高まるだけでなく、膝や腰などの関節への負担が大きくなって身体に様々な問題を引き起こします。
足関節の基本的な理解
足首の関節を一般的に足関節と呼んでいて、脛骨と腓骨(下腿骨)・距骨・踵骨から構成される距腿・距骨下・遠位脛腓関節の複合関節の総称です。足関節の動きは、これらの関節が協調的に作用し、解剖学的平面上のみの運動ではなく、複合的な動きをしています。また、人体の大きな関節の中では、最も地面に近い位置にあり、歩行などの推進力を床面に伝えると共に日常動作の中で接地時の衝撃(床反力)にさらされます。
移動において大きな推進力を生み出すには、床からの反力に抵抗するだけの安定性が必要となる一方で、衝撃を受ける際は緩衝のための柔軟性が必要とされます。つまり、安定性(スタビリティー)と可動性(モビリティー)という相反する機能が満たされなければならない関節と言えます。
足関節の働き
底背屈運動は、ほとんどが距腿関節で起こって、背屈に伴ってわずかな外反・外旋運動も生じています。距骨下関節は、らせん状の動きで、主に内・外反、内・外旋運動に関わります。遠位脛腓関節は、足関節を背屈させると、脛骨と腓骨の間は広くなり、逆に底屈させると間隔は狭くなります。距腿関節の底背屈運動に伴う脛腓関節の運動が複雑な動きをスムーズにさせています。
足関節の傷害
安定性と可動性の両方の機能が満たされなければならないので、捻挫や挫傷、骨折等のケガが多くなります。特に、スポーツにおいては、足首は高い負傷率となっています。主な傷害には、足関節の捻挫、骨折、変形性足関節症、アキレス腱断裂、腱炎、腱鞘炎、外反母趾、扁平足などが報告されています。
対策には、足首の柔軟性や強化だけでなく、身体全体のバランスにも意識して取り組まないと効果は期待できません。
by アイフェット
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