口から始まる消化器官のことを「内なる外」と言っています。その理由は、ヒトの身体を口から肛門まで1本の管と考えた時、消化管の内側は体内にありながら、外のモノに触れているという意味で使われます。食べ物を口に入れると咀嚼により食塊になり、食道から胃に運ばれ、小腸、大腸の働きにより消化・吸収が行われますが、
食塊が、胃に送られると大腸が刺激され、直腸へ送る働きが活性化されます。そして、小腸は消化・吸収を行いますが、小腸で吸収しきれなかったお粥状になった内容物から再度栄養素と水分を吸収して糞塊を作ります。糞塊が直腸に到達すると大脳に指令が送られ便意をもよおして排便に至ります。口から食べ物が入った時点で、胃や腸の働き、大腸の働きにも大きく影響するので、何をどのように、いつ何を食べるかで、消化管の活動は変化します。
多くの方が、お腹いっぱいご飯を食べたあとに、気持ち悪くなって嘔吐したり、お腹を下してしまった経験をお持ちだと思います。そして、その逆に「食べ過ぎ」によって、便秘になっていることをご存知の方は少ないと思います。食べ過ぎによる気持ち悪い、お腹を下すといった症状は、胃や腸の働きが追いついていないことを知らせるために、身体からのサインとして出ている状態なのです。
急激に多く取り込まれる食事量でないけれど、全体的に食事量が多い場合は、便秘になります。丁度、混雑時の車の流れは、車が押し寄せてスムーズに進まないで、停滞してしまう状態をイメージしていただくと分かり易いと思います。
便秘の一般的な原因は、食物繊維の不足、ストレス、運動不足などの生活習慣と言われていますが、大半は食べ過ぎに因るものと言われるようになっています。また、咀嚼が少ないコトでも、結腸反射や排便反射は、減弱してしまいます。
だから、便秘を気にされている方は、食事量を減らすことと、咀嚼回数を増やすことを意識していただければと思います。更に自律神経の働きを上げるために適度な運動と良質な睡眠を心掛ける必要がありそうですね。
by COMO
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