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　暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。 暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて（暑熱順化）、暑さに強くなります。本格的に暑くなる前から徐々に体を暑さになれさせることで、暑熱環境にさらされても熱中症等の体調不良を防ぐことができます。まだ、寒い日も多く着る服も迷うぐらいの季節ではありますが、このぐらいの時期から暑さに備える事はとても大切になってきます。というのも、例年ゴールデンウィークぐらいになると気温が20℃を超え、気温の高い所で25℃を超える事もあり、 4月と比べると大体10℃以上違う事もあります。まだ、夏本番ではない季節に度々熱中症のニュースが報じられますが、暑熱順化が上手く出来ていない事も要因のひとつです。
　体温の調整のメカニズムですが、 人は運動や仕事などで体を動かすと、体内で熱が作られて体温が上昇します。 体温が上がった時は、汗をかくこと（発汗）による気化熱や、心拍数の上昇や皮膚血管拡張によって体の表面から空気中に熱を逃がす熱放散で、体温を調節しています。この体温の調節がうまくできなくなると、体の中に熱がたまって体温が上昇し、熱中症が引き起こされます。暑熱順化がすすむと、からだが暑さに慣れるための、自律神経系や内分泌系の変化が起こり、発汗量や皮膚血流量が増加し、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がし易くなり、体温調整のメカニズムが高まります。つまり、熱がこもりにくくなって体温が上がり過ぎずに済む訳です。
　暑熱順化は屋外で歩いたりスポーツをしたりする事も効果的ですが、必ずしも外で活動しないといけない訳ではなく、室内での運動や湯船にしっかり浸かる等でも効果があるとされています。 要は少し汗をかけるぐらいの取り組みで充分なのです。なお、暑熱順化には個人差はありますが、数日から2週間ほどかかると言われています。まだ過ごし易いこの季節から夏に向けての身体作りを含めて身体を動かしてみてはいかがでしょうか。
by　スクープ

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