年齢が高くなると、筋肉痛が遅れて出てくると言われていますが、筋肉痛が遅く出る原因に、年齢は関係ありません。大別すると筋肉痛には、運動している最中に発生する「現発性筋肉痛」と、運動の数時間~数日後に発生しその後数日間続く「遅発性筋肉痛」の2種類あります。
現発性筋肉痛が発生するのは、筋肉に疲労物質が極端に蓄積することで、筋肉が熱を持ち焼け付くような痛みを感じたりします。対して、遅発性筋肉痛は、主に筋肉が引き伸ばされる伸張性収縮運動をしたことによる筋肉の微細な損傷で、該当の筋肉を動かした時に痛みを感じます。一般的に「筋肉痛」と言うと、後者の遅発性筋肉痛を指します。
急な坂道や長い階段を駆け降りると、すぐにではなく、翌日や翌々日に脚などに筋肉痛が発生した経験はありませんか?これが遅発性筋肉痛です。筋肉痛が遅れてくるのは、もちろん加齢による身体機能(感覚神経等)の低下も原因の一つではあるものの、どちらかというと「運動の習慣」や「筋肉の質」による個人差が大きいのです。
筋肉痛のメカニズムは未だに完全には解明されていませんが、筋肉にかける負荷が高ければ高いほど、すぐに筋肉痛が起こる場合もありますが、回復に時間を要し、遅れて起こることが多いようです。年齢が上がるとハードな運動をする機会は減って、身体に刺激を受ける機会が減るので、負荷の低い運動でも、強い刺激、負荷の高いモノと感じてしまいます。これが「年を取ると筋肉痛が遅くなる」と勘違いされやすい原因でもあります。
運動後、遅れて筋肉痛が発生したからと言って「年をとったな……」と思ったり、「周りの同年代はまだそんなこと無いのに……」と落ち込む必要はありません。「普段使っていない」または「普段使っている以上」に筋肉を使ったことで、刺激を強く感じるようになっているだけなのです。
そう感じたことを機会に、「体を動かす」ことに意識を向けてみるのも良いかもしれませんね。
by みちる
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