テレビなどでマサイ族のスラリとした身体をご存知の方も多いと思います。彼らは狩猟、牛やヤギなどの家畜の遊牧で生計を立てる民族で、一日の歩く距離は数十キロに及ぶようです。そんなに歩くのですから、かなり脚の筋肉が発達しているように思います。しかし、彼らはスラーとした細い脚をしています。背筋も伸び、本当に無駄のない身体をしています。
一般的に膝の痛みなどの脚のトラブルに筋肉(特に、脚の前の大腿四頭筋)を鍛える提案がよくされています。しかし、膝の痛みを訴えておられるほとんどの方は、この脚の前の筋肉(大腿四頭筋など)はそんなに衰えておられません。どちらかというと過剰に働きすぎていると考えられます。そのために膝関節の正常な関節運動が阻害されていることで、膝や股関節などの脚のトラブルに悩まされているようです。
歩いたり、動くことが少ないことで一番使いやすい脚の前の筋肉(大腿四頭筋など)を使う選択が優先されるためにスムーズな関節の動きができなくなり、偏った使い方による脚の発達(筋肉だけでなく、軟骨や脂肪も含めて)が目立ちます。基本的に歩く時に使って欲しい筋肉は、ハムストリングス(脚の裏側の筋肉)や殿筋(お尻の筋肉)です。これらの筋肉は、アクセル筋と呼ばれていて、ブレーキ筋(大腿四頭筋)と対比されています。つまりブレーキに働く大腿四頭筋を歩くときに中心として使うと丁度ブレーキをかけた状態で、アクセルを踏むような状態になるのでかなり負担になります。
江戸時代の飛脚も脚の前の筋肉でなく、お尻や脚の裏側の筋肉の発達が目立つとありました。重力に逆らわずに重心移動に必要な筋肉を使うことで、無理のない動きに繋がります。だから、余計な筋肉も付かないので、マサイの人達のような体型になります。「膝が悪いから、脚の前の筋肉を鍛える」というのは、「誤った取り組み方?」と疑問を持っていただいても良いかもしれませんよ。
by 筋治狼
クリックしていただくと順位が確認できます。










