最近当院の利用者さんの中にもコロナの影響でお仕事、生活リズムが変わり、夜に眠りにつき難く、睡眠の質が落ちているという方も増えています。良質な睡眠ができると疲れやストレスを大幅に減らすことが可能です。その為には副交感神経を優位にする必要があります。
「ベッドに早く入ってもスマホをいじってしまい寝付けず、眠りにつけても、結果的によく寝た気がしない」などと感じるように、スムーズに眠りに入ることができないと良い睡眠がとれません。そして、1つ鍵になるのが、入浴のタイミングです。
人の身体は、身体の深部の温度(深部体温)が下がると眠気が起こるようにできています。また、深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある為、この性質を利用し眠りにつきたい時間の1時間位前に、40°前後の湯船につかることです。40℃のお風呂に15分入浴した場合、深部体温は約0.6度上昇し、上昇した体温がもとに戻るまでに90分位要するので、30分くらい前に布団に入ると誘眠に繋がります。つまり、入浴し、皮膚温度と深部体温を上昇させ、その後発汗などの熱放散で深部体温が下がり始める時にメラトニンという導眠ホルモンが分泌されて自然と眠くなり深い睡眠が得られます。
しかし、お風呂の湯温が高いと、交感神経が活発になり覚醒が優位になるため、また、深部体温の戻りが早いために導眠ホルモンのメラトニンの分泌量が少なくなってしまいます。それ以外にも熱いお風呂は、身体に負担になることが多いので、適度な湯温のほうが身体に良い作用があるようです。
最近、眠りの質が落ちていると感じている方、寝ても疲れが取れない方は、入浴のタイミング、温度を見直し、適度な運動も行うことで睡眠の質は向上すると思います。
by コオロギ
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