膝関節は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(下腿の骨)、膝蓋骨(膝のお皿)、そして、腓骨で構成されています。これらの骨が、靭帯、筋肉、腱などで実に巧妙につなぎ合わされています。一般的に膝関節というと腓骨が省かれることが多いですが、大腿二頭筋の付着部分、脛骨と隣り合わせることを考えると膝関節に入れて良いように思います。骨と骨が接する場所をコーティングするように覆っているのが、「骨端軟骨」です。そして、それとともに衝撃を吸収し、膝の安定に働くのが「半月板」で、他に「膝蓋下脂肪体」が隙間を埋めさらに安定度が保たれています。
「靭帯」が強い外力で関節がズレようとするのを防ぎ、関節全体を関節包が覆っています。この関節包は、外側は線維膜、内側は滑膜から構成されていています。滑膜は関節を滑らかに動かすだけでなく、関節液を産生し、軟骨へ栄養を供給しています。関節液にはヒアルロン酸、ラブリシン(lubricin、糖タンパク質の一種)が豊富に含まれています。軟骨には血管がなく、軟骨細胞への栄養は関節液に依存しているため滑膜には血管が豊富に分布しています。
関節軟骨は血管が走っていないだけでなく、神経もほとんどないために、痛みは関節包や筋肉などの周辺組織からの信号によるものとなります。
また、関節液(滑液)は関節を動かしたときにしか、分泌されないので、痛いからと動かさないとますます軟骨は修復できなくなります。膝が痛くなった場合には、膝にヒアルロン酸を注射することが当然のように行われています。自分の身体に存在するものということで副作用がほとんどないと考えられてきました。また、そう信じている医療関係者も多いですが、長期(2カ月以上)の関節への直接投与(注射)は軟骨栄養状態が悪くなって破壊が起こってくることを米大学が報告しています。短期では鎮痛効果、消炎効果が期待できますが、決して軟骨の再生には効果がないと確認されています。
膝が痛くても、関節を無理なく動かすことでヒアルロン酸を含む滑液(関節液)が分泌されるので、痛みが軽減し、さらに軟骨を修復させることができます。安静にばかりしないで、痛みの少ない動きを探して動かすようにしてみてくださいね。
by オクタビアヌス
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